腎臓病患者の「おせち料理」を楽しむポイント！

「おせち料理」の成分値

まずは「おせち料理」の成分値をまとめてみました。

料理名	エネルギー(g)	たんぱく質(g)	カリウム(mg)	リン(mg)	食塩相当量(g)
栗きんとん（一つ50g）	93	0.6	145	17	微量
伊達巻（一切れ30g）	59	4.4	33	36	0.3
黒豆（10粒20g）	46	1.7	81	28	0.4
筑前煮（小鉢100g）	110	5.4	243	76	0.8
数の子（1本20g）	18	3.0	微量	19	0.2
田作り（10尾5g）	17	3.3	80	115	0.1
蒲鉾（２切れ25g）	24	3.0	28	15	0.6
昆布巻き（1個30g）	29	1.7	348	34	1.0
なます（小鉢50g）	17	0.3	130	10	0.6

《筑前煮の材料例》
鶏もも肉、ごぼう、にんじん、れんこん、たけのこ、しいたけ、こんにゃく、

ここで表記したおせち料理は、あくまで目安です
量や栄養成分については販売メーカーなどによって異なります
一例として参考にしてください。

おせち料理一つひとつの成分値をみると、
カリウムやリンが多いですが
「あれ？たいして高くないじゃないか」と思われるかもしれません。
しかし注意しないと量よりも多く食べたり、
また、食べ合わせ方によっては
たんぱく質や塩分を多く摂り過ぎる可能性もあるため注意が必要ですね。

それでは、
おせち料理を食べるときには何を注意すればいいのでしょうか？
おせち料理の食べ方のポイントを
成分ごとに注意点をまとめました。

おせち料理【成分ごとの注意点】

【成分ごとの注意点】

《食塩》
おせち料理は
どの料理にも食塩が多く含まれますので、
食べる量を必ず調整しましょう。
また、「数の子」や「かまぼこ」はすでに味付けされている加工品です。
そのままの味を楽しんで、
絶対に醤油などを付けるのはやめましょう。

《カリウム》
おせち料理のカリウムは栗きんとん、
筑前煮の「鶏肉、たけのこ、れんこん」などの具材、
昆布巻きに多く含まれますね。
特に筑前煮に「里芋」が入っている場合は、
里芋にはカリウムが多く含まれますので食べる量に注意が必要です。
また、黒豆や田作りは一つひとつが小さいですが、
どうしても一度に多く食べてしまい、
カリウムを多く摂りすぎる可能性があります。
一粒一粒食べるように心がけると良いでしょう。

《リン》
田作りのような骨ごと食べる魚にはリンが多く含まれます。
その他は、
いくらなどの魚卵にもリンが多く含まれますので、
おせち料理に入っている場合は食べすぎに注意しましょう。

「どうしょうこれじゃ、なにも食べられないよ…」
と思われるかもしれませんが、
おせち料理を決して食べてはいけないという訳ではありませんよ。
これまでに述べたポイントに気をつけながら、
次に挙げる食べ方のコツも参考にして食べましょう。

おせち料理【食べ方のコツ】

【食べ方のコツ】

（その1）「一つのものを多く食べないで、色々なものを少しずつ食べる」
好きな田作りだけを多く食べると、
カリウムもリンも多く摂りすぎてしまいます。
色々な物を少しずつ食べることで、
食事の栄養バランスも良くなります。

（その2）「始めに食べる分を小皿に取り分ける」
どうしてもおせち料理は
重箱から直接食べるので量が分からなくなり、
ついつい食べる量がおおくなります。
「これが私の分」と始めにお皿に取り分けておくと良いでしょう。

（その3）「治療用食品を利用して」
僕ら腎臓病患者のための
減塩やたんぱく質の量に配慮された
おせち料理を販売しているネットショップがあります。
腎臓病食専門店の《ビースタイル》などでは
腎臓病食専用のおせち料理を販売しています。

（その4）「食べすぎた場合は、他の食事で調整」
ついつい食べすぎてしまったときには、
そのままにしないで、
次の食事では塩分やカリウム、リンに注意して食べる量を調整しましょう。

以上のポイントに気をつけながら、
お正月料理を楽しんでくださいね！

まとめ

腎臓病食・低たんぱく食品の商品一覧。腎臓病食の選び方ガイド掲載中！
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